【土岐砂礫層/土岐川】
東濃の土岐川流域付近に積もる
「土岐砂礫層」と呼ばれる地層がある。
これはン百年前に付近の隆起により大量の礫が作られ
それらが河川によって運ばれて丸くなり
土砂とともに湖の底に堆積したものだと言われている。
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その砂礫層に含まれる礫は
ほとんどが濃飛流紋岩やチャートなど
つまり付近一帯の定番岩石の礫だが
まれに珪化木起源のジャスパー(ウッドジャスパー)が
含まれることがある。
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そのウッドジャスパーを俗に「土岐石」と言うが
先に書いた通り
ウッドジャスパーが見つかるのは稀であり
その希少性も手伝って
鑑賞石マニアの世界では
根強い人気を保っている。
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狭い意味での土岐石は
土岐砂礫層で採取されるウッドジャスパーのみを指すが
同じ珪質岩であるチャートとの区別は難しく
また
珪質化が進んでいない珪化木そのものもあり
それらもすべて含めて
広く土岐石と呼んでしまうこともある。
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ウッドジャスパーであるかどうかは
木目が残っていれば、かなり有効な判断材料になるが
珪質化が顕著なものは
チャートとの区別が困難である場合が多い。
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以前訪問した地元の某博物館においては
明らかに珪化木起源であろう石を
「チャート(礫)」として展示しており
説明を求めたところ
「堆積岩中の礫ですから」
とよくわからぬ説明を受けたぐらい
本当に難しい石なのだと思う。
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産地は有名なスポットもあるが
土岐砂礫層の分布するエリアで造成工事があれば
どこでも出土する可能性はある。
また
土岐川に流れたものを川原で採取するケースもある。
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専門に探している熟練マニアでも
年間数個拾えないということなので
確率とコストを考えれば
持ち主が手放さぬようなA級品以外なら
購入したほうが早そうである。
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なお、土岐砂礫層の下部には
「土岐口陶土層」があり
粘土質で水が溜まりやすいため
礫層の下部には染み出した鉄分が溜まり
褐鉄鉱となりやすい。
それらの褐鉄鉱でいくつかの礫が
岩塊状に固められ
空洞化したものを特に
「壷石」と呼んでいる。
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土岐市神明峠付近の壺石は
国の天然記念物に指定されている。
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地球儀のような石
【土岐】 |
五色ジャスパー
【土岐?】 |
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