歳時記でぶつぶつ

俳句をたしなむ


日本にはすばらしい四季があります。

四季の移り変わりを感じながら
また
先人の風習をたどりながら生きることで
充実した「生」をおくることができると
玉扇太郎は確信しております。

というわけで
「半ば強制的に季節を感じさせられる」という理由で
と、ある俳句結社に所属し
句会に参加したり、会誌に投稿したりしておる次第です。
(お問い合わせいただいても、所属結社は公表しません)

なお、ここに紹介する俳句はすべて
会誌にて「公表」されたものですが
サボり症で年に数回しか投句しておりませんので
あまり作品がたまっていきません。

◆平成二十七年◆
元気かと問ふ細文字の母の賀状

水面より鴨一羽取りさらふ鷹

痛風を引き摺つてゆく山開き

ひつそりと緑雨にそぼつ苔の鉢

父の日に娘叱りて頭かく

名月の鉄塔上に凛とあり

そぞろ寒と痩せ我慢なりバイク乗り

長き夜に余る武将の一代記

秋深し長湯の後の燗冷まし

◆平成二十八年◆
啓蟄や切子硝子に大吟醸

曇天に輪郭のなき桜かな

待宵の丑三つの雲たなびきて

昔せし遊びを思ひ秋の空

予報図に梅雨前線貼りつけり

小さき手に折らる折り鶴萩の花

◆平成二十九年◆
冴返る白きペンキのやうな空

春浅し街頭演説足早に

渓谷の岸に寄り添ふ初の鴨

秋めいて那智黒石をしつらへに

柚子風呂の匂ひ漂ふ洗面台

鰯雲隣の犬の死ににけり

日の入りて音のみぞ聞く野分かな

振袖をまた出してみる旧正月

◆平成三十年◆
張りつめて咆哮となる凧の糸