ローザ石
【メキシコ/ドゥランゴ】



褐鉄鉱を母岩とした亜鉛孔雀石。
洋名はローザ石。



ドゥランゴ州マピミ村のオハエラ鉱山産です。
ここでは百数十種類の鉱物が出るらしいです。



よい形をしていますので
本当は棚にでも置いて飾っておきたいのですが
何しろ強度がそれほど高くない。

したがってケースに入れて保管です。



しかも母岩が褐鉄鉱で脆いですから
底面をミネラルタックで固定することもできません。

意外と厄介な標本です。

さてメイン鉱物であるローザ石ですが
見るからに孔雀石(マラカイト)っぽいですね。



ただし、果てしなく色が薄い。



孔雀石は銅の二次鉱物の代表ですが
その銅の一部が亜鉛に置き換わったものが
この亜鉛孔雀石です。

実体顕微鏡で写してみます。



本当に薄いですね。
亜鉛というと
亜鉛満ばんざくろ石などを思い出しますが
あれもそうとう薄いです。
亜鉛が入ると何でも薄くなるんでしょうか。

おやおや。



かわいらしい結晶です。
亜鉛孔雀華とでも言いたいところ。



透明なキューブを発見しました。
(その横の黄色も気になりますが・・・)



色々と調べた結果
おそらく方解石だろうという結論になりました。



違うよ、という方がいらっしゃったら
どうぞおっしゃってください。

黄色はミメット鉱だったらいいな・・・。