MINERALOGY
【第四講座】
地球史を「ひねもす」スケールで考える
「ひねもす」は漢字で書くと「終日」
つまり「一日中」という意味です。
与謝蕪村の俳句に
「春の海ひねもすのたりのたりかな」
というのがあります。
◆
地球が誕生してから
およそ46億年ほどだと言われています。
地球史カレンダーというと
たいていは
この46億年を一年365日のスケールに換算します。
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ここでは
ちょっと趣向を変えて
46億年を24時間どころか
「終日」
つまり12時間として計算してみます。
◆
イメージとしては
平日の朝起きてから
学校や会社から帰るまで・・・
何となく、46億年のスケールが
身近に感じられませんかね。
◆
それでは始めます。
まずは6時起床です。
朝起きて最初のイベントは
小惑星が地球に衝突した
通称「ジャイアントインパクト」により
月が誕生したことです。
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起きてから15分以内の出来事でした。
続いて7時半ぐらいまでに
大雨が降り、マグマが冷やされ、海が作られ
最古の岩石が形成されました。
まさに「朝のバタバタ」です。
◆
最古の生命が誕生したのは
9時少し前です。
◆
最古の生命が誕生してから
海中で酸素を放出するようになるのに
約2時間かかります。
午前11時頃です。
シアノバクテリアの大繁殖で
放出された酸素が
海中で鉄イオンと結びつき
海底に酸化鉄が沈殿していきます。
酸化鉄の層と
シアノバクテリアの死骸の層が交互に堆積し
ストロマトライトを形成しました。
やがて
海中の鉄イオンが枯渇し
結びつく相手を失った酸素は
11時40分頃から
大気中にあふれ出してきました。
「大酸化時代」
そして
「原生代」の始まりです。
◆
しかしそれから
生命は長い時間をかけて
多様化・複雑化していきました。
そろそろ夕方にさしかかる
午後4時18分。
それは突然起きました。
一気に生命の種が多様化する
「カンブリア大爆発」です。
◆
そして
「古生代カンブリア紀」の始まりです。
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午後4時53分、植物の上陸。
午後4時57分、魚類の繁栄。
午後5時21分、両生類の出現。
午後5時24分、恐竜の出現。
午後5時25分、哺乳類の出現。
午後5時40分、花が咲く。
午後5時48分43秒、ティラノサウルスの繁栄。
午後5時49分40秒、恐竜の絶滅。
午後5時59分23秒、アウストラロピテクスの誕生。
午後5時59分58秒、ホモサピエンスの誕生。
◆
帰宅ラッシュに揉まれ
午後6時、やっと帰宅です。
お疲れさまでした。
◆
なお、夜型の人はご自身で
「よもすがら(一晩中)」タイプを
作成されてはいかがでしょう。