MINERALOGY
【第七講座】岩石の種類A堆積岩C化学岩
Aフリント(燧石)
「燧石」という漢字は難しくて読みづらいですね。
簡単に書くと「火打ち石」です。
古来、火打ち石に使われてきた岩石は
玉髄、チャート、ジャスパー、石英…
この辺りはすべて似たようなものですが…
他に黒曜石、ホルンフェルス、サヌカイトなど
とにかく硬い石が用いられてきました。
特に西ヨーロッパでは
石灰岩中に産出するフリントというチャートを用いたので
翻訳時に「火打ち石」=「フリント」とう誤解が生じたとも言われます。
はい、本題です。
その「フリント」こそが、この項での主役です。
先にも書きましたが
石灰岩中に硬い眼球状で産出します。
これらは元々はプランクトンの貝殻などが原料なのでしょうが
降り積もって溜まったのではなく
エキスが石灰岩の隙間に入り込んで沈殿したものです。
ですから成分は同じでも
「生物岩」としてのチャートとは分けて
「化学岩」というカテゴリーに入れるわけです。
日本では秩父帯(旧、秩父古生・中世層)に含まれます。
いくつか実例をご紹介しておきます。