【大鹿村中央構造線博物館A】
2016年8月11日(木)



ここ大鹿村を南北に通る国道152号線は
だいたい中央構造線に沿って走っている。



それは中央構造線のところが柔らかいから
侵食を受けやすく
結果として谷間となって道ができるからなのだろう。



それにしても、なんと壮大なスケールの博物館なのだろう。



博物館は、ちょうど中央構造線の真上に建てられているのだと
@でも書いたが
庭園の床面にはそれをアピールするプレートがある。

ほほう。

が、しかしグーグルマップで見ると・・・

おしい。
ややずれている・・・。

どちらが正しいのだろう。


それはさておき館内の陳列は
一見して、相当のこだわりを感じさせられる。




メインの展示室に入ると
そこは我々石好きにとっては、まさに
ディズニーワールドであった。



キャー、ミッキー!



ミニー!



ドナルドー!



といった感じである。



逆に言うと
マニア以外には
これほどつまらない博物館も他にないかもしれない。




さて
これだけ一度に見せられると
否が応でも一つの重大な事実を突きつけられる。




それは、いかに堆積岩の判別が難しいかということ。

石灰岩だと思ったら砂岩であったり
石灰岩だと思ったらチャートだったり
チャートだと思ったら砂岩だったり・・・

しかもフィールドでは
それらがかなりシャッフルされていたりする。



正直、分析機器も持たぬ素人には
限界があるなと
悟らざるを得ない。



館内のメイン展示室の壁面は
ここが中央構造線博物館であるという存在の証として
中央構造線が奉られている。




下の写真の左側が領家帯で、右側が三波川帯。



真ん中の黒っぽい帯は
激しい断層活動によってボロボロにされた
「破砕帯」と呼ばれる部分。



中央構造線は西は九州から
東は関東の・・・うーん房総半島あたり(?)まで
列島を縦断しており
途中フォッサマグナによってかき消されるが
衛星写真でもくっきりと筋が見られるのは
「破砕帯」が脆く、侵食されるからである。

館内の陳列も実は・・・



中央構造線で二分化されていた!
なんというエレガントな!

そういえば
外の庭園もそうなっていたな・・・。



恐るべき博物館であった。



事務所のショーケース内も
お宝があくさんあった。



ぜひ、また足を運びたいものだ。